マンホール



安心し過ぎていたのかもしれない。どれだけ成長し、どれだけ距離が離れていても、君は必ず何処かに居た。廊下ですれ違いざまに交わす挨拶、人づてから聞く武勇伝、たまに、ごくたまに、立ち話をすることもあった。だから僕は、安心しきっていたのかもしれない。光は、消えたのだと。



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