本物の愛をちょうだい。
バイトが終わって、
2かいに上がる。


自分家が2階って楽だわ。

部屋に入ると、
ガチャリとドアが開いた。


「お疲れさーん。美亜。」

「オーナー!!!
不法侵入!ピンポンならしてよ!」


びびったわ!


「だってここ俺ん家だし~。」


「何その子供みたいな笑顔は…
てゅか、店はいいの?」


「あ~抜けて来た。
つかこれ渡しに来たんだよ。」


オーナーから渡されたのは…


「ご飯!!」


「飯、食ってねえだろ?


「あーまあ。食べないつもりだったから。」


「ダーメダ。
ちゃんと食わねえと、体壊すぜ。」


「………プッッ。」


「んだよ…」


「何か…父親みたいだなって。」


「それ俺が親父くさいとか言うのか?」


「ふふ…そんなとこ。」


父親とかどんな存在か
アタシにはわからないけど…

一般の父親って、きっとこんなこと言うんだろうな。

「じゃ、ちゃんと食えよ。それと、今日は夜遊び禁止な~
ちゃんと休めよ。」


やっぱり、父親みたい。



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