本物の愛をちょうだい。
晴樹さんに送ってもらって家に入ろうとした時、




あれ…
オーナーだ。


「あー楽しかった♪
雪夜、また連れてってよね。水族館!」


「あぁ。」


アタシとタメくらいの女とオーナーが店に入っていく。


腕なんか組んじゃって…


また違う女…



イライラする。
どうしようもなく嫉妬してる。



「美亜ちゃーん!」


「え?」


「カバン忘れてるよ。」


「あ!…ありがと。」



その時…


「あれ、晴樹くん!!」


「ヒヨリちゃん!!」


「久しぶりだねー。
あれ?彼女?」


なんだ…
晴樹さんも知ってるのか。


でもなんだろう…


胸騒ぎがする。
近寄っちゃいけない気がする。


「美亜、晴樹。
お前等デートか?」


「そだよ。ね?美亜ちゃん。」


「まあ…」


なんだろう。
あの女…アタシをじっと見てる。


「あなた名前は?」


「葉月…美亜。」


「葉月…美亜ちゃんか。」

「こんなにそっくりなんだ…」


また言われた。


「あの、誰に似てるんですか?」



「私のお姉ちゃんだよ。」


ヒヨリって女のお姉さんにアタシが似てるの?


その人は、どんな人なんだろ。


オーナーも晴樹さんも知ってる。



特にオーナーとどんな関係なんだろ。



でも知らない方がいいかも。


今は知りたくない。




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