あなたのキスで世界は変わる
「やっぱり変わらないね、お姉ちゃん」
「…っ……」
「私のことが大キライでも、心配してくれる。…だから心配かけたくなっちゃうのかな」
今の言葉、すごく不愉快。
妹のこと放っておけない馬鹿な姉に
ワザと心配かけて踊らせてやろうって
…そう聞こえた。
「私は帰る気ないから」
そう言うと私はその場を去った。
居場所のない家、家族。
そんなとこに誰が帰りたいと思うの?
少なくとも、私はそうは思わない。