あなたのキスで世界は変わる
生ぬるい風が吹き抜ける。
入道雲が大きく広がっていた。
「どうしたの?」
「さっき仁美と別れて来た」
え?
あまりに衝撃的なことで動揺した。
だって先生はあの女が死にたくなるほど大切で、手放したくなくて…
大好きだったのに。
「はっきり言って来た。「幸せにしたい女の子がいるんだ」って」
それって…
もしかして…
私の、ことなの?
「でも別れたくないって泣かれて…だからまた今度ちゃんと話して、ちゃんとなったら…言うから」