あなたのキスで世界は変わる
キス13*抱き締められる腕


長い夏休みも後半に突入した。

正直、ちょっとだけ期待していた私がいた。


先生から突然連絡が来て…


「やっぱりお前と一緒にいたい」


そう言ってくれるんじゃないかって。


でも、そんな淡い期待、持った私が馬鹿だった。


ただ時間がムダに流れる日々。


毎日適当に夜遊びをしては由紀子さんが苦笑いで私を迎え入れる。


家族の溝は埋まらない。

心に空いた穴も塞がらない。


ただ、息をしているだけの人形みたい。

< 231 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop