弱小バスケ部の奇跡





後ろを向いて手招きする。



少し小さくなりながら体育館に入ってきた可愛らしい女の子。



「…は、はじめ、まして。佐倉 美羽(さくら みう)です」


「皆っ、美羽ちゃんに感謝しなさいよ! あたし達のためにわざわざスコア係で来てくれることになったんだから!」


「「「「うそっ」」」」




…嘘言ってどーするよ。

皆して声揃えちゃって。




美羽ちゃんはぺこりとお辞儀をした。




「はじめまして! ウチはキャプテンの大谷 みな…
「ウチは原 未希。わざわざありがとう」




美凪が名乗り終わる前に割り込んだ未希さん、あなた最高。


大拍手を送らせていただきます。





「私は加藤 蒼乃! よろしくね!」



おぉ、蒼乃、美凪にもう1度チャンスを与える気ゼロ。

いつもはそんなことしない子なのに…。



女って恐ろしい。




「杉瀬 和香です! よろぴくぅ♪」



和香は親指を立てて自己紹介。


あなた、いくらなんでもそれは……





「「「「チャラすぎ和香ッ!!」」」」




ぅおあっ、声揃ったー!




……ん?
…っつーことで




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