僕と再婚して下さい。


トイレから出ると、慎吾の姿がなかった。

どこに行ったんだろう?

タバコ切らして、コンビニに買いに行ったのかな?


ソファに座り、テレビを観ていたら、ドアが開く音がした。

部屋に入って来たのはもちろん慎吾。


「もう大丈夫か?」

「うん。大丈夫だよ」

「これもらってきたから飲んで」


慎吾はあたしに薬を手渡した。


「これどうしたの?」

「フロントの人に腹痛に効く薬くれって頼んだ」

「そう。わざわざありがとう」

「ほら飲めよ」


東京ドームの帰り、コンビニに寄った時に買ったお茶を慎吾は差し出した。

しかもキャップまで空けてくれて。
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