僕と再婚して下さい。
おかげで何も反論出来なくなってしまった。


「帰ったりしなから、離してくれない?」


そう言うと、後ろから抱きしめていた慎吾の腕が離れていく。

あたしはクルッと向きを変えて慎吾と向き合う。


「オレ達って、こんなことの繰り返しだな」

「繰り返し?」

「舞がオレに謝ったり、オレが舞に謝ったり。で、仲直りしての繰り返しだなと思って」


慎吾は苦笑いしている。


そういえば、何かそんな気がしないこともないような……。

東京来てからお互いに怒らせて、謝っての繰り返しだよね。

ケンカの絶えないカップルみたい。




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