僕と再婚して下さい。
黒のエルグランド。

きっと、家に営業マンでも来ているのだろう。

うちの庭は広いもんだから、ここに停めているのだろう。

つまり、これは、営業マンの人の車。

元旦那と車種が一緒だったもんだから、動揺してしまった。


ごちゃごちゃ考えながら、あたしは自分の車を営業マンの車の隣に停めた。


車から降りて、家へ向かう。


営業マンが玄関先にいるかもしれない。

そう思いながら、少し静かに玄関を開けた。

でも、誰もいなかった。

靴を脱ぐ時に男物のスニーカーが目に留まった。

家に誰か来ていることは間違いなさそう。

もしかして、就職して出て行ったお兄ちゃんが久しぶりに、帰ってきたのかな?

そんなこと思いながら、リビングへ足を踏み入れた。





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