フレンズ

それからは、私はあわてて話題を変えた。


「そんなことより、カズとユキちゃんは、会社で同じ部署なの?」


それに応えて、カズとユキちゃんは代わる代わる説明をした。


ユキちゃんは、一か月くらい前にカズの取り組んでいる

プロジェクトに入ってきたらしい。

けっこう、きついプロジェクトで、女の子は皆、根をあげるのに

ユキちゃんはよく頑張ってるとカズがいうと、


最初は何もわからなくて、泣きそうだったところ

カズが優しく仕事を教えてくれてすごく助かった


とユキちゃんが言い、


カズがやっている会社の草野球チームのマネージャーがいなくて

ユキちゃんに頼んだら、快く引き受けてくれた、


とカズが言ったら、


仕事中のカズはとってもかっこいいけど、野球をしてるカズは

もっとかっこいいと、とユキちゃんが頬を染めながら話しているのを


カズはちょっと嬉しそうに照れ笑いをしながら聞いていた。



……

帰り。


「すみません、ごちそうさまでした。私たちが強引にお邪魔したのに」


ユキちゃんは、かわいらしくお辞儀をした。


「いいよ、いいよ。」


何?今日は私がおごるって言ってたのに,カズったら後輩の可愛い子がいたら

自分が出すって、かっこつけちゃって。


「じゃ、相沢さん、また来週。葉月さん、さようなら」


小さくバイバイをするユキちゃんのしぐさは、自分を可愛い女だと

知っている女だけがするしぐさ。



「急にわるかったな。葉月、飲みなおすか?」

ユキちゃんたちを見送り、カズがそう言った。


「ん~、そうだね…」


なんだか、このまま帰るのは、なんとなく面白くないし…


「じゃ、カズんとこ行く。カズんちで飲み直そう!」








< 51 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop