ヒミツの恋【短編集】
教室まで転ぶ事なく、たどり着きドアを開ける。





ドキンっ!






中川君がいつもの様に自分の席に突っ伏して、寝ていた。






ど、どうしよう…




お礼言おうと思ったのに、寝てるなんて…





起こしちゃ悪いよね…




そう思って、私は自分の席で大人しく座っていようと思って歩き出した…




ガタンっ





「わわっ…」





思い切り机にぶつかり、大きな音を立ててしまう。





恐る恐る中川君の方を見てみると…中川君はほお杖をついて私を見ていた。









『またこけたの?』






「ご、ごめんなさい…」






『…?何が?』





何がって…





「起こしちゃったみたいで…」





そう言うと中川君は大きな伸びをして、また私を見た。
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