あの日に戻れたら・・・

「杏奈が笑ったの・・・」
「・・?そうかな?」

・・・私は思った。 思い返してみればわらった事がない・・・
亜美と、一緒にいることで自分の存在を自分で認めてあげられるんだって・・・

「亜美・・・」
「何・・?」
「私亜美と友達になれて良かった・・・」
「何当たり前のこと言ってるの?」
「ふふ・・・」
「ははは・・・」
「今、塾だよ・・・」
「やばっ・・・」

それから、まじめに勉強して休憩に入った。

「ねぇ、杏奈・・」
「ん?」
「そういえば、向いにもう一つ塾あるよね・・・?」
「確かに・・・」
「あそこ、うちの学校の生徒ほぼいるらしいよ?」
「・・ふーん・・」
「かっこいい人いるかな?」
「またそれ?」
「・・でも、今の彼氏で十分・・」
「だよね・・・」

この時、亜美の目を見て話せなかった・・
なぜか・・・
自分の恋の仕方が気に食わなくて・・・悔しくて・・・もう・・・
・・・終わりにして真面目に人を好きになりたいと思ったから・・
なぜだか自然に涙がこぼれた・・・

「っちょ、ちょっと杏奈?」
「・・あ、亜美・・・今から話すこと聞いてくれる?」

私は、最初から最後まで全部包み隠さず話した・・
男と、毎日遊び歩いて親は毎日学校に呼び出し・・・
あの時は何が正しくて何が間違ってるかなんて全然区別がつかなかった・・・
だから、怒られても別に反省なんて口だけ・・・
すると・・・

「そんな事・・・何で最初に教えてくれなかったの!?」
「だから話は最後まで聞いて・・・」

そして何より、差別されるのと軽蔑する目が怖かった・・・
学校に行けば、女子たちから毎日のように罵声を浴びせられて・・・
だからと言って、男遊びする私も可笑しいのは重々承知の上だが・・・
一番は・・・寂しかった・・・友達もいなければ信頼されるわけでもない・・・
そんな時亜美が私に手を差し出してくれた・・・
本当に亜美には、感謝しきれない・・・

「亜美・・・本当に私と友達なんかでいいの?・・・」
「何馬鹿なこと言ってるの?」
「・・ぅう・・・あ・・りが・・と・・う」
「どういたしまして^^」
「私・・決めた・・」
「い、いきなりどうしたの?」
「今の、彼氏と別れて気持ちをリセットする」
「・・・。」
「・・・?」
「杏奈!よく言った!」
「っえ・・?」
「杏奈がくよくよしてるなんて似合わないよ!」
「ありがとう!」
「あとは、任せて?いろいろ情報はあるから」
「・・っえ?」
「男子の情報はいーっぱい持ってるから」
「・・っえ?・・っあ?・・・うん」
「何その反応?」

っとクスクスと亜美は笑った
なんだかんだで、亜美は頼もしい。頼りになるし、明るいし、優しいし。
自慢の親友かな・・・
まぁ、これから先が楽しみ。
どんな自分に変われるのか・・・
明日は、どんな一日になるのかな・・・


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