俺の彼女が可愛すぎて辛いんですけど




ほらほら、今昼休み中なんだから通行人も多いわけ。



真子は体操座りをして顔を伏せていたから、通行人の多さに気付かないとしても…。




「ね。真子、行こう」


「…嫌だ」


「えぇ…?いつもは真子が目立つところ嫌だって言うんだよ?」




優しく声をかけても、真子は動こうとしなかった。



…困ったな。



俺、どうしたらいいんだろう。

視線も痛いしな…。




「……いつもはあたしが恥ずかしいめにあってるんだから、今は瑠偉が恥ずかしくなればいい…」



…ああ。


そーいうことね…。



ポツリと呟かれると、ここにいなきゃいけないみたいになるじゃん…。



いつもみたいに怒りながら言ってくれたら、


俺も腕引っ張って『いくぞ』って言えたのに。



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