-help-


視線が私に突き刺さる。

視線を感じた方を見ると、

小学生らしき二人がこっちを見ていた。


じっと私の方を見つめる目は、

まったく動こうとしない。


私は何となく気まずくなり、

視線を背中に受けながら足速に立ち去った。


ちらっ、と振り返ってみると

子供はもういなかった。


なぜか気が緩む。

ため息をつき、少し歩くスピードを遅くした。












気が付くと、もう家の前だった。


ずっとぼーっとしていたから

ちゃんと足が進んでいたことに

今更ながら気づいた。


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