素敵彼氏の裏の顔
似た者同士
ー淳sideー
俺は大学の敷地内を走っていた。
こんな大学、俺には縁がないと思っていた。
なのに、ここのところ毎日この大学に通っている。
それは、他ならぬ美優を迎えに行くからだ。
今まで自由に女と遊んできた俺。
そんな俺だからこそ、美優が誰と恋愛してもいいなんて思っていた。
だけど……
相手が悪すぎた。
神木もとい橘隼斗だなんて。
俺の中では奴にいいイメージなんて一つもない。
今は羊の皮を被っているが、それが剥がれた瞬間美優は恐怖を見ることになるだろう。
ショックと恐怖に打ちひしがれる美優を想像すると、いても立ってもいられない俺がいた。
俺の周りの女全員を突き放しても美優を守りたい。
そこまでに美優は大切な奴だったのだ。