素敵彼氏の裏の顔

高嶺の花








それから……






飛ぶように日は過ぎていった。





隼人とは相変わらずの関係だった。

あたしの肋骨の痛みは、いつの間にか消えていた。

金髪はあれ以来大学に現れなかったが、淳ちゃんは頻繁に現れた。

それはあたしに会うためだ、と思っていたが、その考えは自惚れに他ならなかった。

淳ちゃんのターゲットは完全に隼人にシフトしてしまったようで、ネズミを追う猫のように隼人を追っていた。


どうやら、淳ちゃんは本気で隼人に惚れ込んでしまったらしい。

あれだけ嫌っていたのに、人間っておかしいものだとしみじみ思う。



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