素敵彼氏の裏の顔
「もうそろそろ、俺たちも独立しなきゃならねぇ。
神木に頼っちゃいけねぇと分かった」
金髪はどこか辛そうな顔であたしを見た。
あれだけ恐ろしくて嫌な奴だったのに、自然といい人に思えてくる。
淳ちゃんも隼人もそうだ。
外見がどれだけ悪くても、その人を悪者と決めつけてはいけない。
「だけど……」
ここで金髪の口から出た言葉は、あたしの想像を超えていた。
「利枝が神木に未練があるみたいで。
どれだけ止めても神木に会うと言って聞かねぇんだ」