素敵彼氏の裏の顔
「は……隼斗、ありがとう。
でも、あたし……」
あたしの声は、醜く上ずっていて。
それと対照的なほど、隼斗の声は落ち着いていた。
「しんどい時は、俺が話を聞いてあげる。
俺に出来ることがあるなら、何でも協力する」
強くならなきゃ。
自立しなきゃ。
そう思うのに、目の前に差し出された隼斗の手を握ってしまう。
「だから、はやく元気になってね」
不覚にも、その言葉に胸の中がほんわかと温かくなった。
隼斗に淳ちゃんを重ねてしまっていた。