素敵彼氏の裏の顔



そんな淳ちゃんは、あたしだけに優しいと思っていた。

外では喧嘩ばかりしているのに、猫を撫でるようにあたしの頭を撫でてくれる。

あの優しい顔が見れるのは、あたしだけだと思っていた。





なのに……




つい最近、見てしまったんだ。

髪の長い女性が、淳ちゃんと一緒に歩いているのを。

淳ちゃんは彼女の肩に手をかけ、身を寄せていて。

あたしの知らないような顔で彼女を見ていた。





その瞬間、あたしの心の中で何かが音を立てて崩れた。



< 4 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop