素敵彼氏の裏の顔



「それより、あいつが来なくて良かった」



「あいつ?」




思わず聞き返してしまうと、淳ちゃんは途端に真顔になる。

そして、ずいっとあたしに顔を近付けてこう言った。





「西高の神木。

俺は横着しすぎて、奴を怒らせたらしい」




そんなこと言っても、淳ちゃんなら大丈夫だよ。

この高校で、淳ちゃんの右に出る奴なんていないじゃん。





「俺なんて優しいもんだ。

……いいか、美優。

西高の神木には気をつけろ。

あいつには、感情なんてねぇ」






神木……?

ねぇ、淳ちゃん。

神木って、もしかして………




< 72 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop