素敵彼氏の裏の顔
それからしばらく淳ちゃんの姿を見ることはなかった。
だが、リーダーの負傷の噂はあっという間に広がり、淳ちゃんが危篤だとかICUにいるとかいう話を聞いた。
それがどこまで本当なのか分からない。
だが、神木に襲われたことは事実のようだった。
あの時、あたしが神木を止めていたら、あたしが身代わりになっていたら、淳ちゃんは今頃笑っていたかもしれない。
いつものように、学校のトップに君臨して。
なのに何も出来なかったあたし。
淳ちゃんに恩返しの一つも出来なかった、愚かなあたしを責めた。
良かったのかもしれない。
あたしと淳ちゃんが、つり合うはずなんてない。