哀しみの音色
 
愛しくて…

儚くて……


俺は壊れ物を扱うかのように、莉桜の体を愛撫した。


控えめに反応する莉桜の体は、もっともっとと俺の中の男を刺激する。

気が付けば莉桜の上半身は下着だけになっていて、胸元に唇を落としながら、そっと莉桜の太ももを撫でまわした。


徐々に徐々に上がっていく右手。

そのとき……



「……?」



ふと、触れる肌に違和感があった。


雰囲気を壊さないように、気を使いながら顔を下半身へ落とす。

めくれたスカートから覗く太ももには……



「………これ…は……?」



右の太ももの真ん中には、大きな傷痕があった。
 
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