またここで君に逢えたら〜*I love you even if far*〜
9◆聖夜に愛の告白を


今日の風がいつになく冷たい。

紅葉としていた葉は枯葉に変わり


周りは皆マフラーやら手袋やら防寒具をつけている。

街中ではキラキラとイルミネーションやクリスマスツリーが飾られ───すっかりクリスマスモード。


12月にはいってから雪が降るんじゃないかってぐらい寒く、最近ではマフラーを手放せない。


教室に入るとそこはまた別の世界。

暖房がきいている教室は冷え切った身体を暖める。


おはよー寒いね

なんて会話をしていつもの日常が始まる。


「はぁー今年は佐伯くんと二人きりのクリスマスだあ〜♡たのしみだなぁ〜」


隣に座っている桃香は両手で顔を覆いニヤニヤとあたしに聞こえるくらいな声でそう言った。



「あれ〜美和ちゃんはひとりなんだぁかわいそ〜」


相手が女じゃなかったら殴りそうな勢いだがあたしは抑えた。




< 284 / 361 >

この作品をシェア

pagetop