恋愛写真

雄星side


紅葉が綺麗に僕の歩く道をじゅうたんの様に

導いている。


雨空の下で会えない君に会おうとした。

無理だって分かってたのに…。


「雄星ーっ!」


誰かが僕の方へと駆けてくる。


傘も持たずに公園のベンチに腰を掛けていた

僕は濡れた瞳をそっと持ち上げた。


僕の上で傘を開いているのは日向だった…。


「今日休日だぞ?なにしてんだよ!
こんな所で傘もささず……。風邪引くぞ?」


「………。」


来るはず無いって分かってるのにバカだね…。

僕は今もどこかでハルちゃんに期待してる。
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