不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


結ちゃんに対しての気持ちが恋じゃないとはっきりわかったのはいいけど。



「おい、聞いてんのかよ?」



「へっ⁉」



や、やばっ。


聞いてなかった。



あたしの反応を見て、軽くため息を吐く愛翔。



「ご、ごめん。なに?」



なんだかすごくドキドキする。



もしかしてあたし……。



愛翔のことが……好きなの?



だって今すっごいドキドキしてるし。



愛翔に好きな人がいるって考えると気分が沈む。



自分で頑張るって言ってたし、もしその人とうまくいったとしたらあたしはどうなるんだろう。



ただの暇つぶしの相手なんだから、もう用済みになっちゃうよね……。



“その時”が来たらあたしは



笑顔で愛翔の背中を押すことが出来るのかな。



“良かったね、おめでとう”って



心の底から言えるのかな。


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