ずっと、ずっと。
 



「……本当に、いいの?本当に?」

「うん、もちろんだよ?」

「でも――」

「え?」


圭くんは私の表情を見たまま何かを考えているようだった。


プロポーズされてから2ヶ月。

……あの日から、1ヶ月。


この1ヵ月、やっぱり兄とのキスが忘れられなくて、想いは完全には消えてくれなくて、毎日のように泣いていた。

でも、もう決めたこと。

兄を忘れて、私は圭くんと一緒になると。

私が幸せにならないと、兄も幸せになれない。

だからもう泣かない。


そして、ようやく私は圭くんに返事をした。

Yesの返事を。


「……」


圭くんは私を見つめたまま、口を開こうとしない。

……もしかして、返事が遅すぎて、私と結婚するのが嫌になったとか?

不安が私を襲った。


「圭くん……?」

「……あ、いや、……ヤバい。嬉しすぎて……感動してた」

「……」

「……友美、ありがとう。ほんとに、ありがとう」

「っ!」


圭くんに浮かんだ笑顔に、私の心臓がどきりと跳ねる。

喜んでくれていることがすごく伝わってきて、私が出した答えは間違いではなかったんだと、この人で良かったと思った。

私のことをこんなに想ってくれているんだから、私もできる限り、圭くんを愛していこうと心に決める。


それが今私にできる、みんなが幸せになる方法なんだ。

 
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