家族
「あ~あ。」
 梨佳が残念そうな声を出した。
「お前が急に覗き込むから・・・」
 貞夫は思わず梨佳に文句を言いかけたが、梨佳の顔を見て言葉が止まった。
 梨佳はくすくす笑っていた。
「あんたも駄目じゃん!」
 その顔にはいつもの元気が戻っていた。
 貞夫は少しほっとした。

 

 
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