POISON DOROPS《TABOO~秘密の恋~短編集》
休診の古い診療所

「お休みなのですね。」

「日曜ですから。

 さ、こちらに」


勧められた診療ベッドに横になる。


一昨日あたりから貧血気味だった。


でも、あれが味わいたくて、

無理に参加した。


「残念。」


消毒液で手を洗っていた彼が振り向いた。


「具合いが悪いのに参加されるなんて、

 そんなにマラソン好きなんですか?」
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