【完】一途彼氏が愛する毒舌彼女
千晃はこの甘い空気から逃げるように言った。

「あ、あぁ。」

なんか俺がバカみたいじゃねぇーか!

ちょっと甘い空気だからキスくれー

出来るかと思ったのに!!

俺は千晃の背中を眺めながら

そんなことを思っていた。

俺はこのとき知っていた。

千晃が起きていることを…。

でもこの空気は嫌な空気じゃなく

穏やかな空気だった。

俺はちょっとだけほんのちょっとだけ

千晃に近づけたと感じていた。
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