ありがとう。








私は目を開ける。




どうやらみんなはもう終わっているみたい。




そういえば






「美喜が言っていたんだけど。」




みんなが私をみる。





「奏への手紙を書いている時に言われたことなんだけど。」



美喜が私に最期に遺した言葉。





「『ありがとうってすごいね。みんなに伝えたい沢山の思い出が詰められて、心から言われたらそれ以上の言葉なんか無いよね。だから、みんなに伝えたい私の最期の言葉は、ありがとうだよ。』って言われた。」






その時の美喜は泣いていた。




そして



笑っていたんだ。






「お父さん、お母さん。」





みきが私たちを呼ぶ。




「ありがとう。」





その涙の笑顔は、彼女に似ていた。







私たちの大好きな





美喜に-----








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