ありがとう。
私が質問すると、奏君のお母さんはさっきよりも、ずっと困ったような顔をした。
「ごめんなさいね。奏、部屋から出てこないの……。」
「1週間ずっとですか?」
「・・・そうなの。ご飯もあんまり食べてくれないし。」
「あのっ、奏君と話をすること、できませんか?」
すると、奏君のお母さんは真剣な顔をして、私に言った。
「美喜ちゃん・・・お願いできる?
私も奏に早く出てきて欲しい。」
私は、正直そこまで自信があるわけじゃなかった。
でも、
「はい。必ず、奏君を救ってみせます!」
そう、約束した。