twin∞soul
13 twin∞soul
流と私は、泊まりがけで花火大会へと出掛けた。

待ち合わせは、近くのコンビニ。

ランチをして、高速を乗り継ぎ、花火大会のある温泉街へ。

夕方前にはチェックインをして、部屋でくつろぐ。

「失礼致します」

洋風旅館だから仲居さんがいて、部屋にやってきた。

「本日は等ホテル、ご利用頂き誠にありがとうございます。夕食は早い時間、遅い時間で御用意させて頂きますが、どちらが宜しいでしょうか?」

流は腕時計を見て、

「花火大会を見に行こうと思っているんですが、どちらが都合いいですかねぇ?」

仲居さんは、

「そうですね、それなら早のお食事のが宜しいかと。お食事が終りましたら片付けに参りますので、その折に色浴衣の御用意とさせて頂きましょうかね?」

「えぇ、そうして下さい」

えっ?浴衣の用意って。

「浴衣来ていくの?」

「そうだ」

「浴衣自分でなんて着れないよ」

「私がお手伝いしますので、大丈夫ですよ」

仲居さんはニッコリと笑う。

「等ホテルのサービスですので。お客さまのような若くて可愛い方の着られる浴衣を何着が御用意してございますので、そこから選んで頂きます」

「と、いうことだそうだ」

流は腕組みをして、私に微笑み掛ける。

「うわっ、マジィ?何か恥ずかしいな...」

私は感動して、両手で頬を隠した。
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