twin∞soul
「アイツは自分の問題だから、口出しするなと俺に言ったし悩んでるのも結果、自業自得だけれどもね?…キツい言い方するけど、君が現れてから流は、本当に人柄が変わったよ。良い面もあるが、悪い面も俺からしたら有る。アイツは真面目で真っ直ぐな男で、絶対に自分のペースは乱さないで、今までうまくやってきていたんだよ」

さっきからこの人。

結論出しながら、回りくどい言い方するから、いい加減ウザイ

「だから何なんですか?私のせいで流が本当の流でなくなってるから、このまま会わずに諦めて、忘れてくれって私に頼んでるんですか?」

「簡単に言うとそう。あのね、突然現れた君によって、今のアイツは全てを捨ててしまいそうになるくらいの状況なんだよ。流は君に心配かけまいとして、隠している裏の面があるという事を、理解しなさいって事」

「流が私に、嘘をついてる事があると言いたいんですか?私は流の言葉しか信じませんよ」

「信じて裏の面を今知ったら?今度は君を傷つけたと流は苦しむだろう...俺は流には今、目の前に置かれているものだけで、生活していって欲しいんだよ。有休取ったりして、泊まりで遊びに行く余裕は、アイツには本来はないんだ。本人にももちろん、そう伝えてある」

私は責められてるの?

全然さっきから、何を言ってるのか根本が分からない。

でもっ!

「流の意志が、一番重要だと思ってますから。流の決めた通りにしか私は従いませんし、他人が誰かを、無理に何とかする事はできないですよ」

お兄さんは私の強い言葉に、深く溜め息をついた。

「流と君は似ているね。まるで同じ目をして、同じ口調で、そういう敵をつくるような挑発的な感じ...極めて扱いずらい…」

私は口唇をムッと強く閉じた。

ムカツクというより、泣きたい。

流に会いたいよ。

「笑ちゃん、以前にも言ったけど。二兎追うものは一兎も得ず。君にもそれが当てはまるはずだよ?君と流は別々で幸せがあるんだから、その流れには逆らわない方がいい」
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