男子校は甘いワナだらけ!?~俺様なアイツとキケンな恋~
「分かりました。接客やります」
そして、そう言って頷いた。
「ホント助かるわ!ありがとね、知紗ちゃん!」
矢田さんの嬉しそうな声と共に、ガバッと抱き付かれた。
すると、ふわりといい香りが鼻を掠める。
「矢田さんにはお世話になってますから」
接客くらい出来ないでどうするのよ、あたし!
……にしても、この制服でっていうのは、どうして?
「百合丘女子の制服、可愛いからねー!だから、制服の上からこれ着てホールに出てちょうだい」
あたしから離れた矢田さんはどこから出したのか、エプロンを差し出した。
……こ、こんな可愛らしいエプロン、着なきゃなんないの。