20100228-Anniversary-
『眠気覚ましに、散歩でもする?』


・・・あ、散歩ね。


一人で変なことを考えてしまい恥ずかしい。


『行く、良いの?』


『陽奈さん心配だし、もう少し話したいから。』


キュン


そう言いながら駐輪場に歩いて行った大輔君は自転車を押しながら私の前に戻ってきた。


『大学に行ってみようか?乗って?』


そう言ってサドルのに跨がった大輔君。


荷台がある・・・


・・・荷台には跨がった方が良いの?
それともドラマみたいに横乗り?


『・・・お邪魔します。』


ぐるぐる考えた末、横のりをしてみた。
女の子らしく可愛く見せたかった。
特に大輔君は気にする事もなかったけど。


ちぇっ


『しっかり捕まってて。』


『うん!』


そう言われて、初めて大輔君に触った。
照れてしまって裾を少し掴むしか出来なかった。


ドキドキするー・・


そうして、自転車が走り出した。







大学の敷地内をぶらぶらと散歩しながら話した。


『付き合ったから、名前で呼んでも良い?』


照れくさそうに聞いてきた大輔君に首を縦に大きく振った。


『俺も名前呼び捨てで良いから。』


『大輔?』


『そう、陽奈・・・って照れる。』


『私も・・・。』


はい!完全に眠気覚めました。
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