20100228-Anniversary-
こんな気持ちがあるまま、先になんて進めない。


西村に言われたとおり、自分が【こいつなんか嫌い】って思うまで、愛想つきるまで、後悔しないように頑張ろうと決意した。


ふられるかも知れない。


けれど前に進むために、もう一度だけ信じる勇気を持ちたい。



ーーーーーー・・・


浩輔は隣のK県で大学生活を始めていた。


彼の誕生日、6月18日に私は勇気を振り絞って携帯に電話をかける。


『はい、もしもし。』


別れてから私から電話をしたことはなかったからか、浩輔は私からの電話をかなり驚いている。


深呼吸をした後に・・・


『浩輔がやっぱり忘れられない。
私が幸せにしてあげるから、もう一度だけ付き合おう。』


『・・・え?』


『今が陽菜は一番お買い得だよ!』


・・・言えた。


浩輔は少しの沈黙のあと


『急で驚いてる。・・・少し考えさせてくれる?』


気まずそうに答えた。


その場で答えが出るとは思ってなかったので了解して電話を切る。
緊張していたから、通話を終了した瞬間その場にしゃがみ込んだ。


その二日後、浩輔から電話がきて『よろしくね。』って言われた。
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