お見合い
「梢さんは、司書をなさってるとか」
「はい」
「梢ちゃんの夢だったのよね」
「はい」
「似合いますね」
「え?あ、ありがとうございます?」
「ふふふ。梢ちゃんそこは疑問形じゃなくても大丈夫よ」
「ぁ、ぁりがとうございます」
「はは可愛いだろ?」
「はい。梓達が溺愛するのがわかります」

・・・溺愛?!
そんな表現あり?

愛されてる自信はあるけど・・・
自分で言っちゃダメか・・・。

それからおじさんと玲子さんメインの会話が続いた。

「申し訳ないが、デザートはパスさせて頂くよ。これから会議なんだ」
「私もなのよ、梢ちゃんごめんね」
「え?!」
「ふふ。あとは若いお二人で」
「見合いらしい一言ですね」
「言ってみたかったの。じゃぁねぇ」

そんな会話を残して二人は颯爽と去り、私達は残された。

・・・乗り切れないよ・・・
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