うしろの正面だーあれ vol.2
女性はしゃがんで、青年と同じ目の高さになった。
チカチカとする目をシバシバさせ、青年は女性を見た。
ふわりと笑うその女性は、お世辞にも美しいとは言えない。
化粧も施されてはおらず、素肌のままだ。
しかし、その肌は絹のように滑らかで、美しい。
青年の手は、無意識に彼女の頬を滑らせた。
女性は目を真ん丸くさせ、青年の顔を見ている。
次第にその頬は熱を帯ていき、みるみるうちに赤く色付いた。
「…あ、ごめんね。」
そっと手を離すと、女性は赤く色付いた両の頬を小さな手で覆い隠した。