寮の夜は甘い夜。





私はそれから一週間必死になって探した。









…でも、いなかった。







日に日にみんなペアが決まって行くし、焦る一方だった。









「ねえ、由良?ペア決まってないみたいだけど、大丈夫?私、由良退学とか嫌だよ?」






私が入学してから唯一仲良くなったひなちゃん。



心配そうに私を見てる。




そりゃ、そうだよね。




ペアはもう殆どの人が初日に決めちゃってるし。





ひなちゃんだって初日に両想いの滝沢くんとペア組んじゃってるし。



ペア決まってないのって私だけかなあ…。




「ううっ、ひなちゃあああん!私、頑張って『電気つけっぱおっけー男子』見つけるからね!退学になんてなんないんだから!」






「由良、きっと基準が間違ってるんだと思うわ。可愛いんだからさ、ニコニコして誰かペアになってー?って言えば、瞬殺よ?」





「そんなことない!それに大事だから、『電気つけっぱおっけー男子』は!」




「なにそれ。それじゃーペア組めないよ?」





親友のひなちゃんは嘆息すると、じゃ、頑張って!と言って両想いの滝沢くんの元へ行ってしまった。






まったく。
羨ましいったらありゃしない。




好きな男子と一緒に住めるんだから。





その点、私といったら…。







…うん、ひなちゃんの為にも頑張って『電気つけっぱおっけー男子』見つけなきゃ!





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