□□□□□□□セクシー・コメディ□□□□□□□「コンクリート・ジャングル」


「ごめんなさい~♪
部長には~♪大切なご家庭があるのに~
私、バカでした~♪
さっきのことは~♪忘れて下さい~♪」


抑制を効かせつつ、節を付けた。
懺悔のシーンにはぴったりだ。

….楽しい!

私、ちょっと遊んでる。


「ありすっ!俺は、お前のことが一番大事なんだ!
妻なんかどうでもいい!
あいつとは10年以上、まともに口聞いてない。大学生と高校生の娘も俺のことバカにしている。
俺には、お前が必要なんだ!
下の娘が成人したら、必ず離婚する!
結婚してくれ!俺の子を産んでくれ!」



コノヤマは唾をとばしながら、キスだけなのにプロポーズし、私を徐々に部屋の隅に追い詰めた。

唾を避けようと後ずさりした私の背中が壁につき、逃げ場を失った時。


…窮鼠は猫を噛んだのだった。

やたら猫が出てくるけど。


「もおおっ!気持ち悪いから!
やめて下さい!」


私は叫び、コノヤマを思い切りビンタしていた。


「あ、ありす…」



コノヤマは、頬を押さえ、真っ赤な顔をしてワナワナと震えていた。


…しまった、やり過ぎた、こいつは仮にも私の上司。


すみませ…と言いかけた私にコノヤマはニヤリと笑った。




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