ソットボーチェ~あなたの声で~

「えー。聖斗、わたしが生野菜キライなの知っててわざと出してるでしょー」

わたしがブーブー文句をたれると。

「生野菜食わねぇから、そんなペチャなんだよ」

口角を上げ、聖斗がニヤリと笑った。

「失礼ね!!これでもCはあるんだからね!!」

自分の胸に両手をあて、わたしは怒った。

「はぁ!?それのどこがCなんだよ。どう見たってAの間違いだろ」

聖斗は鼻で笑った。

「なによー!!じゃぁ、ほんとかどうか見てみる!?」
「あー、見せてみろよ」

これは、わたしたちのいつものじゃれ合い。

周りにいる常連さんは、“また始まった…”と、笑っていた。
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