16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
カフェオレを飲みながら伊東君の頭を叩いた、瀬川さん。

同意を求めてきたので、取り敢えず笑っておく。



「別にがっついてるわけじゃねーよ!でも気になんじゃん、やっぱ!で、実際のとこどうなの!?」

「早坂、答えなくていいからな」

「ちょ、名良橋邪魔すんなよ!」

「邪魔とかじゃなくて素直にイタいから」



気が付けば、名良橋君が傍にいてくれている。

多分、不安とか感じさせないためだよね……?

そんな何気ない優しさに、私の心は温まる。



「でも早坂さんのこと知りたいのは同意」

「ほらな、高鴫も言ってるだろ」

「まず聞くのが彼氏いるか否かはおかしいだろ」



目の前の遣り取りに思わず頬が緩む。

久し振りだな、こんな空気。

余命を知ってから、ちょっと肩肘張りすぎてたかも。





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