アウト オブ ザ ブルー

いつの間にか眠っていた私は、キーチの声で目を覚ました。


「そろそろじゃない?何インターで下りればいい?」




窓の外に流れる案内板を見ると、既に次のインターで下車…というところまで来ていた。



次のインターを下りれば、私の家はすぐそこだ。



せっかくふたりでいたのに、結局、あんまり話せなかったような気がする。




このままろくに話もできないまま別れなければならないのかと思うと、


なんだか急に帰りたくなくなってきた。






私が黙ってうつむいていると、キーチが「どうした?」と聞いてきた。


「うん…、次のインターで下りなきゃいけないんだけど…、ここで下りるともうキーチに会えないんだなって思ったら、なんか下りたくなくて…」


言葉と同時に涙がこみ上げた。


するとキーチは何か考えたかのように言う。


「…じゃあ、下りなきゃいいよ」




「えっ…?」




「このまま行けるとこまで行こう…?」




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