2ndアルバム〜あの日の鼻歌〜
私の視線に気付いたのか、廻先輩がこちらを振り返り「おう」と言いながら微笑んだ。
跳ねた茶色い髪。
華奢だけどごつごつした肩。
少し吊り上がった目。
それらを愛撫して良いのは、近くで見つめ続けた私じゃない。
「入って来ねぇの?」
中に入ると、油絵の具の匂いがふわりと鼻をついた。
「先輩」
「うーん?」
「どうしてカヤさんだったんですか?」
色んな私の想いは漏れず。
意外にも声は淡々としていた。
.