密と蜜~命と共に滴り堕ちる大人の恋~
 私が宇崎の唇を吸う事で、宇崎は私と優也に終わりが近づいている事を予感しているだろう。

 黒い羽が馴染んだ私の身体が宇崎の細身の筋肉質を撫でるように包み込む。腕でも胸でもなく、背中で愛するのだ。

 罪も仇も負の連鎖も錆びかけた我が身より出で来る。

 優也を説き伏せたつもりが私が宇崎に説き伏せてもらおうとすがっている。

 助けて欲しいのは、救って欲しいのは私だと訴えかけるように、汗と夜景をその羽に映しながら。


!!


 今、ベッドの上で私の背中が軋むように音を立て、清らかに羽ばたいた。







【孵化した黒い羽*END】


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