なにぬねのんびり屋

それは英語の時間に起きた。



「…先生、それなんの絵?」


「え、見ればわかるでしょ?ネコさんだよーかわいいでしょー?」



テストが近づき、テスト範囲になる長文の流れを今一度絵をつけて簡単に説明しようとしていた。


それなのに、あたしが絵を描き始めたらみんなしてざわざわざわざわ。


なんだそのざわめきは、ざわめくほど可愛いってか、それは良かった。



「センセ、…あの……ネコって…」


一番廊下側の前から3番目に座る夏芽が、なにやらプルプル震えながらしゃべり出した。

そしてそのプルプルは周りにも伝染し、



「あははは!!」

「センセー衝撃的な絵の下手さだね!」

「ネコっ…ネコ描けないひとって、初めて見たかもっ…!」

「エイリアンにしか見えない!」



教室は失礼なコメントと爆笑の渦にのまれた。




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