ヒトシズク
あたしは教室から出ると保健室とは逆の屋上へ向かった。

鉄の扉を開けると視界いっぱいに5月の日差しがあたしに降り注いでいる。

「ここでリストカットしても誰も見つけないよね〜」

制服のポケットから、カッターを取り出して左の手首に当てる。

誰も探さないよね〜

「ふ〜ん♪ふふ〜ん♪」

「うっぜぇ鼻歌やめろ」

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