裏面ワールドトリップ
きらびやかなウェディングドレスを脱いだ途端、体中からどっと力が抜けた。


すぐにでも眠りたいと召し使いに伝えると、彼女はクローゼットからバスローブとネグリジェを出してくれた。



「この部屋の物は何でもご自由にお使いください。

バスルームは奥のドア、ベッドルームはその隣です。


他にも欲しいものがあれば遠慮無く仰ってください」

と言い残して召し使いが退室すると、私は早速バスルームに向かった。



バスタブにたっぷりと張られた穏やかな芳香のお湯に浸かり、体を洗う。


どこの世界にいようと、仕事の後のひとっ風呂は格別である。



入浴を済ませると、いよいよ眠気に抗う事は出来なくなった。


ネグリジェを着て清潔なベッドに身を横たえると同時に、私は深い眠りに落ちた。
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