裏面ワールドトリップ
それからクリステラクト城に着くまで、私たちは一言も口を利かなかった。


ハウスドルフさんは、車の窓から外の様子を眺めていた。


周囲を警戒しているのか、娘の事でも考えているのか。



そのひとときは、随分長く感じられた。




やがて、車輪を盛大に軋ませて車が止まった。



窓から外の様子を窺うと、そこは先程の白く乾いた荒野ではなくなっていた。
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